オールドテロリスト
こんにちは、まるぞーです。
今日もいつも通り図書館へ行ってきました。
相変わらずのうつ状態で、図書館に行くまでが大変です。やっとのことで重い腰を上げて行っても、今度は本を読んでもすぐに飽きてしまって、別の本に変え、また飽きて別のに変えの繰り返しで、読書もなかなかはかどりません。
そんな中、今読んでいるのは、村上龍さんの「オールド・テロリスト」です。
現在まだ3分の1くらいまでしか読んでいませんが、なかなか面白いです。
まず読み始めてすぐに気が付いたのは、この本が村上さんの小説「希望の国のエクゾタス」の続編だということでした。
主人公の名前が同じセキグチで、フリーの記者で、過去に中学生の集団不登校を取材したとありましたので、すぐにピンときました。
ところが内容は全くの別物で、続編という感じではありません。
こちらも老人のテロという、非現実的なテーマを描いていますが、「希望の国のエクゾタス」ほどシュールではなく、むしろ現代の状況をリアルに描いているという面もあり、妙にリアリティーを感じます。
当然私としては、こちらのほうが好きです。
また、テロがテーマなので、当然残酷な殺害シーンなども描かれているのですが、あまり残酷には感じません。
村上さんにしてはおとなしめというか、意図的に残酷に書こうとしていない感じです。
むしろ、主人公のセキグチの、妻子に逃げられ、仕事も失い、精神もやられた中年男とうい設定が、私に近く、非常に共感する心理描写がたくさんありました。
安定剤のことや精神科が出てくるなど、取材されたんでしょうか。私はもしかすると村上さん自身が精神を病んだ実体験から書いているのではないかと思いました。
確か昔、芥川賞受賞後に精神のバランスを崩したと、何かのエッセイで読んだ気がします。
そういったこともあり、私はこの主人公に親近感を覚え、また老人たちの元気の良さもテニスで経験していることなので、なるほどなあと、妙にリアリティーを感じながら読んでいます。
それでも長編なので、少しずつ読んでいます。今日も集中力が続かず、途中で新聞を読んだり、投資の本を読んだり、前立腺の病気の本を読んで、また「オールドテロリスト」に戻るといった読み方をしました。
図書館へ行ってもなかなか気は晴れません。なんとか1日、時間をつぶしている毎日です。
それではまた。